其れは虚構で、何よりも穏やかで優しい嘘だった。

自分は、とても無力だと痛感させられる。
愛しい人達を、慰めることすら出来ない。
励ます言葉すら、発することが出来ない。



強いと思ってた。
こんなに苦しんで。
あんなに辛い思いして。

そこら辺のニンゲン達よりかは、


強いと、思い込んでいた。




だからか、常温で溶けた脳みそで何時も考えている。


強くなりたいと。

どうすれば誰も傷付かないんだろうかと。

矛盾ですら、理屈で味方に出来るように。

強くつよく。